以前にオークションで落札したものですが、
う~ん、名前からして物騒な名前と言うか、
ホントに火が消えるの?と言うのが第一印象。
箱のほうは木製で赤色に塗られ、
蓋に白文字の彫り文字で「GRENADE」
「手榴弾消火器」と書かれている。
因みに「GRENADE」とは手榴弾・・・
そのままじゃん!!
木箱のサイドには昭和27年7月8日購入とあり、
はや54年経過しているみたいですね、
私よりもかなり年上です。。。
蓋を開け中を見てみると三つの棚に分かれており、
既に2個は無く、1個だけ手榴弾消火器の残り物が。
蓋の裏側には
「日本一軽便なる手榴弾消火器・・・廿十六年度製」
とあり、
「失火の時は玉を火焔の真中へ投げつけて下さい」
と記述され、
製造は群馬県高崎市にある「株式会社 笠井商会」。
あと記載されていたものとして、
特徴及び使用法(保存年限十ケ年保証)
・消火力防火力絶大・・
本器薬液は消火目的の為め特殊配合をなせる薬品で
火熱に投すれば化学変化を起し人畜無害の
強力消火性のガスを発生消火及防火の効力を奏します
・使用法簡単・・
使用法は最も簡便で失火の際は容器が粉砕する様
火中に投げつけるのみで完全に消火出来ます
尚消火された物体は一時的に不燃性物体となり
再燃を防止致します
・屋内消火・・
瓦斯体が消火の作用をなすため
天井裏等高所の火焔を消滅させます
(漏電・油類・セルロイド・フィルム)最適です
・屋外消火・・
屋外消火には瓦斯の応用が出来ませんから広範囲に
薬液が飛散する様に御使用下さい
(バケツ等に破って薬液だけにして散布して下さい)
・薬品の詰替手入等必要なし・・
従来の消火器の如く薬品の詰替手入等の必要なく
十ケ年有効保証
◇注意焚火の場合は玉をバケツ等に破って一玉に
約三升の水を混合してヒシヤクで上から
撒布して下さい
◎御注意
○試みに焚火の上より薬液を用いてもその火元は
消えませんが上の方へ燃え移る火焔を消し止め、
むしろ火勢を利用して高所の天井裏の火焔を消すの
が本液の目的特徴です
○実際の場合下部が完全に消えなくても
上部が消火すれば再燃しません
登録商標 手榴弾消火器製造元
株式会社 笠井商会
本社:高崎市南町四四番地
電話高崎二五一七番
工場:高崎市上佐野町六九四
電話高崎五四八二
う~ん、使い方としては以前にご紹介した
科防式自働消火弾と同じ感じがしますね。
さて、我が家の手榴弾消火器は1つが残っており、
残念ながら中身は残っていませんが、
消火器自体はガラス製であり、
火元に投げつけて中身が飛び散ることにより
効果があるんでしょうね。
参考にネット上で出ていた
手榴弾消火器の写真があったので
掲載させていただいたのだが、
このように1個用のものもあったようで。
このような消火器が第一線として
活躍していた時代があったとは
現在のタイプの消火器しか知らない自分にとって
火元に投げつける消火器、
先般のビンの物といい、旧きよき時代のというか、
こういうものが第一線として活躍していたと思うと
微笑ましい時代だったような。。。