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 今回は昨日の続編を書かせて頂こうと思っております。
中にはこんなことはウソだ!と思う方も
いるかもしれませんが
実際に体験した話です。。。

 手術後、病室で意識が朦朧とする中、
痛み止めに座薬のボルタレンを
入れてもらうも
痛みは治まることはなかった。


 そして今の時間が日中なのか夜なのかもさえも
把握する事が出来ていなかった。


 次に目を開けたとき、部屋の明かりが消され
夜だと分かるも足には重く鈍い痛みが続き、

「イテーな、バカヤロぉー!!」
口走って目をつぶった事までは記憶しており。。。

 その後、自分は自宅の畑道を
自宅方向に歩いていた・・・ 

畑一面は夏の土の様に乾いているものの、
空は曇天、今にも雨が降り出しそうな空模様。


 トコトコと畑道を歩いて自宅の庭に到着、
庭から縁側を通して居間を覗くと、
祖父がいつもテレビを見る位置におり、
白装束を着た姿で座っていた。
正直、不思議と言うかなぜ?と思った、
自分の祖父は1年前に他界していたのだから。。。

 そのうち、後方が騒がしく振り返ると
庭には植木などが植えてあり、

その様子は普段通りでなんら変わりはない風景、
しかし正面を向いた時、様相は一変・・・
それまで実家の庭から居間を覗いていたはずなのに
深緑色の大草原に風景は変わっていた。


 空模様は相変らずの曇天、遠くに小高い丘が見え、
風が深緑色の草をサッと揺らして流れていく光景が広がり、
その風景はいまだ脳裏に残っており

 だけど、自分が何故そこにいるのか、
何でここに来てしまったかも分からない。
淋しい場所とでも言った方がいいのか。
 
 どれくらい時間が経ったのだろうか、
特に歩を進めて歩くわけでもなく、

その場で景色を眺めていたのですが、
心というか、気持ちは
淋しいながら
もとても安らいでいた。



 すると突然、後方に強い力で吸い込まれ、
気がつくと救急車の車内でストレッチャーに寝かされ、
サイドの開いたスライドドアから
薄ピンク色の病院の外壁が見え、

顔に付けられていた酸素マスクを
懸命に外そうとしながら、

「外したい!」と文句を言いたくても
言葉を発する事は出来なかった。



 もちろん私自身は気がつく術などはないのですが、
夢を見ていた時に心停止していたようで、
原因となった「脂肪塞栓症候群」から意識不明になり、
心停止までを引き起こしていた・・・。

 そんな自分に突然降りかかった脂肪塞栓症候、
折れた骨の中から脂肪滴が滲み出て血管に入り込み
肺塞栓と脳梗塞を起こしたとの事。

 後日談ですが、
3次病院から整形外科に戻ってきた時に、

自分の様子を目撃していた入院患者サンに
教えて頂いたのですが、

大部屋から処置室に移され
心臓マッサージをされていたそうで。



 この時、入院患者さんに言われた事は
話半分で気にしていなかったのですが、

後年、ボルトと金属プレートの抜去(ばっきょ)のOPで
入院した時に
看護助手サンとレントゲン技師サンから
心停止の事実を聞き、
患者さんが言っていた
心臓マッサージは間違いなかったと分かり。



 心拍再開後、整形外科から3次救急病院へ転院搬送され、
それから5日間は意識不明。


 全身管理のため、痛み止めは使えず、
痛みで唸り声を上げていたと家族は言っておりましたが、
自分自身、意識不明時に強い痛みを感じることはなく、
色々と夢を見ていた事は覚えており。。。


 5日間、意識不明と言っても呼びかけには
しっかり目を開けていたらしく、
呼びかけをやめると
すぐ目をつぶるという行為を
繰り返し傾眠傾向だったそうですが、

意識不明から醒めても
今度は軽い記憶障害というのか
健忘症状が待っていた。


 のちにICUからNCUへ部屋も移されたあと、
無意識のうちに暴れたり自力で立ち上がろうとしたために
ナースステーションで手足を束縛されて寝かされていた。


 おまけに夜中に目が覚め
バルーンカテーテル(導尿)が入っているのに、

尿意を催しベッドから自分の足で立とうとするが
足先を床に付くだけで

妙な痛みが足先から伝わり立つ事すら出来ない。


 何も出来ない自分に腹を立てながら
ナースステーションに設置されているの
パソコンの花びらのスクリーンセーバーを眺めていた。


 そして、自分の名前はしっかり分かっているも、
肝心の職業が出てこない、
一番初めに搬送された病院名も出てこなかった・・・
おまけに食べると言う行為も忘れていたらしい。

 この軽い記憶障害というのか健忘症状は1週間ほど続き、
職業は言えるようになっても
最初に搬送された病院名が相変わらず言えない。

 車椅子をあてがわれるようになり、
公衆電話で電話をかけようにも
自宅も友人の家の電話番号さえも出てこない、
「一体自分はどうなってしまったんだ!」と・・・。