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 先日の夜の話、私め野暮用で外出し、
駅から珍しくもタクシーで帰宅、
途中からルートは2つあり、
どちらも料金は変わらない道なるも
一方は昔ながらの幹線道路、
もう一方は途中、川沿いを走り、
田んぼを埋め立てて出来た道路。

 どうも埋め立てて出来た道路の方は仕事柄、
時間に関係なく通る道ではございますが、
どうも自分に合わない道というか、
出来れば通りたくない道ということで、
昔ながらの幹線道路から自宅を目指していただくことに。

 そんな私め、車内で色々と取り留めのない話を
しておりましたが、

私め:「どうもあの道って好きじゃないんですよねぇ~、
             何回か幽霊も見てるし・・・」

タ:「そうですかぁ、なるほど。
      そういえばお客さん、私もね・・・」


 話は2~3年前、冬時期の話のこと・・・
深夜1時過ぎに私めが先ほど乗った駅の
タクシー乗り場から
一人の若い女性のお客さんがご乗車。

 行先も遠方ということで、時間にしてみれば小一時間、
料金の方もソコソコの金額ということで、
運転手さんにしてみれば
ありがたいお客サマだったようで。。。

 女性客の向かった先・・・
私めも、どの周辺かは察しがついておりますが、
国道から外れた田園地帯、住宅開発も進み始めている地域。

 女性に「ここで止めてください!」と言われ、
止まった場所は・・・
2車線道路で進行方向の右側は田んぼ、
左側にはコンクリート製の擁壁と電柱があり、
進行方向、数百m先の右カーブを越えたあたりに
数件の民家があったそうで。 

 運転手さん自身もこんな淋しいところではなくて
先の民家のところで降りるのでは?と感じたものの、
料金を清算し女性客は下車。

 タクシーは再び、乗客を待つために
駅に戻るということで、
停車した数m先の右側に田んぼのあぜ道があり、
バックであぜ道に入れて方向変換したそうで。

 時間にして数十秒足らずの出来事ながら、
あぜ道から2車線道路へ戻ろうと左右、
どこを見渡しても








      女性の姿あらず・・・。










 ゆっくりと車を進め左右を見渡すも
稲刈りの終わった田んぼに落ちたはずもなく、
コンクリ製の擁壁に吸い込まれたかのごとく
姿を消した女性、
その擁壁にドアがあるはずもなく
首を捻りながら元の駅に。。。

 ただ、女性を目的地まで送った日の
売り上げ金額に狂いはなく、
どうやってもただ、ただ首を捻るばかりだったようで。

タ:「いや、それがお客さん、まだその後の話がね・・・」

私め:「・・・」


 数ヵ月後の昼間、女性を下ろした近所まで
お客さんを乗せる機会があり、
目的地に到着後、女性の消えた地点に再度赴き、
同じ地点に停車。

す・る・と、


道路左側のコンクリ製の擁壁と電柱、
その電柱には立て看板が・・・







    女性ひき逃げ死亡事故発生







の文字が。。。


 事故発生日時も女性を乗せた日の
チョット前の出来事の話に
さすがのタクシー運転手さんもその事実に
全身に悪寒と鳥肌を立てたそうで。。。


 確かに仲間内で交通事故に遭い、
事故前後の記憶がスッポリ抜けてしまった、
という方がいらしたそうで、

タ:「あの女性、交通事故で即死でもして、
            自分が死んだことに
      気付いてないんじゃないですかねぇ~。」

私め:「・・・」


 確かに、突発的な事故でなくなった場合、
自分が死んでしまったことに気がつかないまま
生活を送るという話を聞いたことがありますが、
その類なんですかねぇ~?

 ちなみにタクシー運転手さん、
最後にこんな一言を・・・

タ:「私もね、お客さんを乗せた時は
失礼にならない程度に後ろは気にするんだけど、
あの若い女性のお客さんだけは、
ホント生きている感じがしなかったですよ。。。」

 私め、自宅到着後、着替えることなく速やかに
布団に潜ったのは言うまでもなく。。。(恐)